第十三回 安物買いの銭失いになりとうない
登場人物
昨日の夕方、行きつけのスーパーで購入したものの、使い切れずに賞味期限を迎えつつあるこちら
「半額なんだし、2パックいっとけ」そんな心の声に背中を押され、軽い気持ちで「2パックいった」ものの、予想以上にみっちりお肉が入っており、1パックまるまる残ってしまった『国産若どりの手羽もと塩焼き』。
焼いただけ?…ええ、焼いただけで出しましたとも。だって「鶏焼肉」って書いてますもん。「下味のついた半額の肉をシンプルに焼いて出す。最高か」と思ったから手が伸びたんですもん。でもね、「焼いただけ」では何かが少し足りなかった。おそらく敗因は「肉と味付けのバランス」だと思うんです。
イカを塩で食えという寿司屋があるように、「一番うまい牛肉の食べ方はわさび醤油」と言い切る肉屋があるように、「良い素材」があってこそ「シンプルな味付け」が生きるというもの。その大前提を忘れていたんですね。
じゃあ若どりが悪いのか、といえばさにあらず。半額の若どりを一体誰が責められましょう。悪いのは味付けのイニシアチブを他人に委ねた私です。たとえ味が付いても、味見をして「工夫の余地あり」と思ったら、“家の味”に近づける努力をすべき。その工程をすっとばした報いを受けたのです。ならば今度こそ、イニシアチブを取り戻そう。そう、ミタスを使って!
ミタスで調理のイニシアチブを
取り戻す
ようやくミタスまでたどり着きました。
つまり今回は「持て余した味付け肉をミタスを使ってどうにかする」という話です。
前置きが非常に長くなりましたが、今回、調理の方向性はすぐに決まりました。
冷蔵庫内の残パックと目が合った瞬間に「あ、これはミタスのベジタブルで煮込んでカチャトーリ(※)風にすればいいな」と思いついたのです。
善は急げと早速、肉の両面を焼き、余分な脂をキッチンペーパーで取り除いてから、どばどばとトマトベースのミタスベジタブルを投入。
コンソメキューブ、ケチャップ、バターで味を整え、軽く煮込んで完成です。仕上げにベランダで育てているバジルも散らしてみました。
一応「カチャトーリ、作り方」で検索したところ(※ここで間違いに気づいたのですが、正しくは「カチャトーラ」でした。カチャトーリは京都にあるイタリアンレストランの名前でした。照)、シンプルな味付けが多かったので、私もそれに倣いました。
全く気づいていないようだな)
挙句、「このソースでラザニアが食べたい~」とまで言い出す娘。勝った。半額だからと2パック買ってしまう貧乏マインドを成仏させた。
実際、ミタス一袋でソースがたっぷり作れたので、残ったソースは翌日パスタに流用して食べ切りました。
今回はミタスのおかげで見事フードロスを回避できましたが、次からは欲張らず、食べられる分だけ買うようにします……。